CRS三階拡張工事、騒音でみなさんにご迷惑をかけながらも、嫌な顔などされずに「楽しみね」と言ってくださる方ばかり。

棟梁のDumitru は朝早くから夜遅くまで、ごく小さな、ほんとうに細かいところにこだわり、時間を惜しまず、やり直しも厭わず働き続け、完成も間もないところまできました。

彼は、声をかけに行くと、「あんまり来ないでよ」と言います。「あっと驚かせたいんだから」。

その彼にいろいろ難題を投げかけ、さらなるこだわりと完璧さから離れないのが、建築家&デザイナーのCloud inc. マサさんとOstap のお二人です。

お二人は、先月大きな賞を受けました。わたしたちは昨年、その賞の対象になったSt.Mark’s bookshop の仕事に感激して、彼らに三階のデザインをお願いすることにしたのでした。ニューヨークを語るのに、St.Mark’s bookshop の歴史は外せません。わたしにも、深い思い入れがありますが、それはまた別の話。移転したその本屋さんのデザインは、それはもう、前代未聞。奇抜なのではなく、その創意工夫がずば抜けているのです。たとえば、本棚がわずかな曲線を描いていて、棚の下のほうに入っている本の表紙も、とても見やすくなっている、というような。

今回、一緒にプロジェクトをさせていただいて、彼らの仕事ぶり、手間を惜しまない仕事のしかた、眠くても徹夜してでも疲れてもそんなことをはるかに超えたところで情熱を燃やしていくしかた(すればするほど薪がくべられ、燃え盛る、という構造)に触れるというかけがえのない経験をしています。

完成間近な三階の風景を早くお見せしたくてうずうずしていますが、上記、ギャラをはるかに上回る仕事をしてくれている3人が、「まだ!」と言うので、11年前にオープンしたときのCRSの姿を代わりにご覧ください。デザイナーの柏原美奈子さんが棟梁を務め、首藤眞一さんがロビーを飾ってくださいました。ものすごく低予算のプロジェクトだったことが一目瞭然ではありますが、ここまで工夫してくださって、しかもボランティアでした。彼らも一流ですね。center waiting area2 CIMG0037